「ねえ、ニートのお姉ちゃん、起きてる？」妹の日和がLINEで言ってきた。「起きてるよ。てか、仕事中だし。」私はリモートワークで忙しいのに、またニート扱いだ。日和はリモートワークの概念を全く理解していないらしい。「また仕事やってるフリ？本当にニートだね。」数日後、出張から帰宅すると家の中が空っぽ。驚いた私は両親に連絡するが、繋がらない。唯一反応があったのは日和だけ。「旅行に行ってきたの？」と彼女は平然と言う。「旅行じゃなくて出張だよ。」再度説明するが、彼女は聞く耳を持たない。「とにかく、家族で引っ越したから、もうこの家には住めないよ。」現実を知った時のショックは計り知れない。家族が私を見放し、勝手に引っ越したのだ。必死に理由を問いただすが、返ってくるのは「ニートのお姉ちゃんを社会復帰させるため」との冷たい答えだった。