「お前ガンだって?どこだよ?」「肝臓だって、沈黙の臓器だもんね。」「ってことはかなり進んでる系?」「ねえ、なんでそんなに嬉しそうなの?私がガンだよ?」「いや、ほら、保険見直しておいてよかったわ。これでお前が逝っても大丈夫だ。」「本気で言ってるの?信じられない。」「先のこと考えなきゃな。それに治療したって無駄になるだけだろ。」私は38歳、夫の尚哉は36歳。肝臓ガンと診断されたとき、夫の反応は予想の斜め上を行くもので、ショックを通り越して笑いすら出ました。その後、夫は毎日飲み歩き、浮気も堂々として私に自慢してきました。一ヵ月後。その後..…